王昭

天性の資質、自己完成への道を歩む-王昭と絵②-

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分は人なり 絵も人なり

王昭さんは中国の専業両家集団の中で、最も権威がある北京両院出身の俊秀である。6年前、将来の中国両壇を背負う逸材として、中国文化部(省)より、甲骨文学者として高名な妙水欧陽可亮先生を通じて、東京芸術大学教授平山郁夫教室に研究員として預かられ、新しい両画の創造に取り組んできた。若冠37才にして、筆墨の表現にある種の気温と、格調の高さを見いだせるのは、たゆまぬ修練に加えて、王昭さんの系譜に流れている東洋芸術の精粋を凝結した、たぐい稀なる資質による。芸術は人格の表現に他ならない。

王昭さんは、中国清王朝最後の皇帝であり、旧満州国皇帝でもあった、宜統帝愛新覚羅博儀の妹、愛新覚羅博韞娯を母とし、満州女真族金王朝の世宗帝27代目の王、王愛蘭中国有数の名家に生まれた。すなわち博儀の甥であり、金王朝28代目の当戦後自由恋愛のはしりとして天城油心学習院大学生彗生とは徒弟になる。

王昭さんは会期中、夫人とともに開場した皆さんに作品のご批評を仰ぎたいと強調した王昭さんの常に絶やさぬ微笑には、ある種の風格があり、それは生まれの良さから滲みでる美徳というべきものであった。

 

 

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